現役サラリーマン大家のリアル日記

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消費税って大手企業の優遇税なのね

最近発行されたばかりの、「なぜトヨタは税金を払っていなかったのか?」という本を読んでみました。元国税調査官大村大次郎さんという方の本です。この手のジャンルは結構興味あります。

 なぜトヨタは税金を払っていなかったのか?

 

内容を大まかに説明すると、日本一の企業であるトヨタ自動車は、自社に有利になるよう税制まで変えさせたという、めちゃくちゃエッジの効いた内容です。(もちろん確証はないですが、時代背景や法改正の時期、財務諸表などを照らし合わすとまず間違いないとの事です)

 

この本の中で一番印象的だったのが、「消費税はトヨタのために作られた」という章です。

 

そもそも消費税導入の経緯ですが、

以前から物品税という、言わば「贅沢税」があり、宝石やブランド品、自動車などに課せられていましたが、業界団体が執拗に政治家に働きかけ、その物品税を廃止して消費税を導入させました。その業界団体の先鋒にトヨタがいました。(トヨタは財界の重鎮のため政治的な発言力が大きい) 

 

さて、その消費税がどうしてトヨタの利益につながるのかというと、消費税の「戻し税」という仕組みにあります。

 

まず消費税は、「国内で消費されるものだけにかかる」という建前があるから、輸出される場合には消費税はかからない。かからないから納めなくて良い。

一方、国内で製造する段階で材料費などで支払った消費税分は国から還付される。これが戻し税というものです。つまり、製造段階で消費税を支払っているのに、売上のときには客から消費税をもらえないとなれば不公平なので、当然仕入れにかかった消費税分は戻してもらう、とここまでは当たり前の話ではありますが。

 

でもここからがエグい話。

トヨタをはじめとする大手企業は、下請会社や外注会社から材料費などを仕入れる訳ですが、「超強力な買い手の交渉力」で値下げ要求をしているため、下請企業は価格に消費税分の上乗せをすることが出来ないでいます。価格に消費税を転嫁できないということは、消費税分を値下げしているのと同じであり、消費税が上がれば上がる分だけ、大手企業が儲かり、下請企業は損をするという構図になります。

 

つまり、大手企業は製造段階で消費税を(実質)払っていないにも関わらず、消費税の還付を受けていることになる。

これが消費税が儲けになるという仕組みです!

ニュースなんかで、経団連から消費税引き上げの圧力があるとか聞いた事がありますが、こういう事なんですね。大手企業からすれば消費税は儲けになるんですね〜。

 

あと補足ですが、消費税は個人にとっても格差税になっています。富裕層貧困層で同じ税率のため、同じ物を買っても同じ税金を支払います。一見公平に見えますが、よくよく考えてみると、いかに格差税なのか分かると思います。

 

 さらに、消費税の使い道は社会保障費(将来の年金)や医療費に使われているのだろうと思いきや、実はほとんど別の事に使われているみたいです。。これはひどい

 

消費税率を上げることは、大手企業と富裕層を優遇する事になるのですね。

今回の参議院選挙では自民公明与党がまた圧勝しましたが、この流れは続くのでしょうか。

 

なぜトヨタは税金を払っていなかったのか?

なぜトヨタは税金を払っていなかったのか?